毎月1日に神社に訪れて「一日参り」をされている方もいると思います。
でも「ついたちまいり」を漢字変換すると「一日参り」と「朔日参り」の2つに変換が行われることがあります。
今では「一日参り」が主流ですが本来は「朔日参り」が主流でした。
一日参りと朔日参り
一日参りは毎月1日に神社へ参拝に行く風習です。
無事に過ごせた一ヶ月を感謝し、また新しい月の無事を願ってお祈りをします。
ただ一日参りが行われていた江戸時代の日本は、今の暦である新暦ではなく、旧暦である太陰太陽暦でした。
太陰太陽暦の1日は新月(月が見えない日・朔日)なので、今の1日とは日にちが異なっていました。
朔日参りの「朔」はWikipediaでは下記のように説明されています。
朔(さく、英語:new moon)とは、月と太陽の視黄経が等しくなること、また、その時刻のことである
何を言っているのは意味がわかりませんが、地球から見て月と太陽が同じ方向になって、月から反射した太陽光がほとんど地球に届かない状態のことです。
新月と満月の時の地球と月、太陽の位置関係を表すと下記のようになります。
神社も今では旧暦で祭事を行うことは少なくなり、今の暦(新暦)の毎月1日に参拝することを一日参りを言って問題ありませんが、昔からの一日参り・朔日参りを行うのであれば、新月の日に訪れるのが正式な作法となります。
2021年の朔日詣り(新月)の日
新月の日に朔日詣りをしたい!ということであれば2021年(令和3年)の新月の日は下記の日程となっています。
朔そのものは、細かい時間(月齢が0となる時間)が決まっているので、その時間を過ぎた時が本当の一日です。
- 1月:1月13日(水)14:01
- 2月:2月12日(金)4:06
- 3月:3月13日(土)19:22
- 4月:4月12日(月)11:31
- 5月:5月12日(水)4:00
- 6月:6月10日(木)19:53
- 7月: 7月10日(土)10:17
- 8月:8月8日(日)22:51
- 9月:9月7日(火)9:52
- 10月:10月6日(水)20:06
- 11日:11月5日(金)6:15
- 12月:12月4日(土)16:44
2022年の朔日詣り(新月)の日
- 1月:1月3日(月)3:34
- 2月:2月1日(火)14:47
- 3月:3月3日(木)2:36
- 4月:4月1日(金)15:25
- 5月:5月1日(日)5:28/5月30日(月)20:31
- 6月:6月29日(水)11:53
- 7月:7月29日(金)2:55
- 8月:8月27日(土)17:18
- 9月:9月26日(月)6:55
- 10月:10月25日(火)19:49
- 11月:11月24日(木)7:58
- 12月:12月23日(金)19:18
一日参りは現在の1日にするのが良いのか新月に行うのが良いのか?
一日参りは、無事に過ごせた一ヶ月を感謝し、また新しい月の無事を願ってお祈りをすることです。
だからどちらでも問題はなく、自分にとっても1ヶ月を感謝し、新しい月の無事を神様に願うことが大切です。
何より自分の中でこの1ヶ月間はどんなことが出来なくて、どんなことが出来たのか、反省する機会になる日です。
その反省したことを今月はできるように神様にお願いするというのが良いのではないでしょうか?
大きな神社で無くてもOK!氏神様にこそお参りを
一日参りは気合を入れて大きな格式の高い神社へ行った方が良いと思うかもしれませんが、むしろ氏神様にお参りに行く方が良いでしょう。
地元の近所の神社で全く問題ないので、定期的に行くことが大切です。
もちろん崇敬神社に行けるのであれば、崇敬神社でももちろん大丈夫です。
決まった神社で無くてもOK
できれば毎月同じ神社(できれば氏神様)に一日参りに行くのが良いのですが、仕事の関係(出張等)で行けない日もあるかもしれません。
その時は別の神社でも構いません。
一日参りの参拝のマナー・作法
基本的には一般的な神社の参拝マナーで問題ありません。
異なるのは、きちんと前の月を無事過ごせたことを感謝することです。
ただお願いだけをするのではなく、感謝をきちんと伝えることが何よりも大切です。
以上、一日参り・朔日参りについてでした。