神社は神様がいらっしゃる場所です。
これからお願いをするのですからきちんとしたマナーで参拝をするように心がけるべきです。
神社を参拝する時のマナーを説明していきます。
神社を参拝する時の服装
日々、神社に参拝に行く場合は別にしても、祈祷や特別なお願いをする時はやはりそれなりに服装は正していきましょう。
特に祈祷に関しては礼装をするように言われる場合もありますし、男性ならスーツにネクタイ、女性ならそれに準じた服装をした方が良いでしょう。
また拝殿では靴を脱ぐのが一般的です。
この時に裸足だと拝殿に上がらせてもらえない神社も中にはあります。
- 日々の参拝:失礼の無い範囲で
- 祈祷や特別な参拝:スーツ等の正装・礼装・靴下は必須
鳥居をくぐる時の注意点 一礼をしてからくぐる
神社の鳥居は、通常の世界と神社という神域を区切る役割があり、結界のような意味があると言われています。
つまり鳥居をくぐるということは、これから神様の世界へと入ることになります。
神聖な場所に入る訳なので、きちんと神様に「失礼します」という気持ちを持って一礼をしてから入るようにします。
また出る時も「失礼しました」という気持ちを持って一礼してから出るようにしましょう。
この時、振り返って社殿の方を向いて一礼するようにしてください。
- 鳥居をくぐる時は一礼をしてからくぐるようにする
- 帰りも振り返って一礼をしてから帰るようにする
参道の歩き方の注意点 真ん中は歩かない
鳥居をくぐり参道を歩いていく時、参道の中央は歩いてはいけないことになっています。
神社において参道の中央・真ん中は神様が通る道という意味で「正中(せいちゅう)」と言います。
参道の中央は歩くことなく左右どちらかに寄って歩くようにしましょう。
また参道が砂利や小石のところもありますが、これは足を清める意味もあります。
ヒールの高い靴だと歩きにくい神社もあるので、ヒールの高い靴は履いてこないようにしましょう。
もちろん中には上記写真のように1人しか歩くことが出来ない、しかも階段という参道がある神社もあります。
こういう時は中央を通ってしまっても問題ありません。
あくまでも気持ちの問題であり神様の道を塞がないようにするという気持ちが大切です。
狛犬様やお稲荷様の前では一揖をしよう
神社の鳥居の手前だったり鳥居をくぐってすぐだったり、拝殿の手前だったり、神社によって異なりますが狛犬様が一対で設置されていることがよくありますよね。
神社によってはお狐さま(お稲荷様)だったり他の動物だったりすることもありますが、狛犬様もお狐様も神様の神使(お使い)です。
深々とした一礼とは言わないまでも一揖(いちゆう:軽くおじぎをすること、会釈)をしてから前を通るようにしましょう。
手水舎でのマナー
神社によっては手水舎と呼ばれる手を洗うところがあります。
札幌の場合、冬は水が凍結してしまうため水が出ないようになっているところもありますが、水が出ているところでは手水舎の作法に則って、手と口と気持ちを清めます。
神社によっては上記のような手水のマナーが貼り出されているところがあります。
もう少し丁寧に作法を説明すると
- 手水舎の前で軽く一礼をする
- 後で手や口を拭くためにハンカチを取りやすいところに持つ
- 柄杓を右手で持ち水をくみ、左手をすすぐ
- 柄杓を持ち替えて、右手をすすぐ
- 再び柄杓を持ち替えて、左手の手のひらに水をそそぎ水をため、たまった左手の水で口をそそぐ
- もう1度左手をそそぐ
- 最後に両手で柄杓をもって柄杓を立てながら残った水で柄杓の柄を清めて柄杓を戻す
- 手水舎を去る前にもう1度軽く一礼をして立ち去る
実は手水舎でも一礼をするのが基本です。
東京神社庁の出している手水の仕方が参考になるので言葉だとわかりにくい方は動画で見てください。
なお札幌の一部の神社において、冬は凍結防止のため水が出ないようになっています。
この場合は手水舎の前で一礼をしてお参りするのが作法です。
神社によっては祓いが出来るようになっていることもあります。
凍結のため手水は使用できません。
こちらの祓い串にて自身を清めてご参拝ください。
- まず二拍手します
- 祓い串を持ち、左・右・左と振って肩を祓い、一礼します。
その際に、祓い串が頭より高かったり、祓い串を極端に低くして足元を祓ったりすることは、作法から外れていますのでご注意下さい。
いうようになっています。
神門がある神社での神門でのマナー
大きな神社だと拝殿の手前に「神門」と呼ばれる門があります。
上記は北海道神宮の神門です。
神門をくぐる時も一礼をして入るようにしましょう。
拝礼のマナー
いよいよ拝殿に入って拝礼をします。
なお帽子を被っている場合は帽子は外します。帽子を被ったまま拝礼をするのは作法としては間違っています。
拝礼の順番は
- 一揖をする
- お賽銭を入れる場合はお賽銭をお賽銭箱に入れる
- 鈴や鐘がある場合はそっと鳴らす
- 深く二拝(2度、礼)をする
- 胸の前で手を合わせ右手を少し引いて2回、手をたたく(二拍手)
- お願い事(祈願)をする時は2回たたいた時にそのまま手を合わせて行う(少し右手を引いたのを直して)
- 最後に深く一礼をする
- 拝殿の前を動く時に一揖する
正確には二拝二拍手一拝というよりは一揖二拝二拍手一拝一揖といった感じになります。
東京都神社庁の動画がわかりやすいのでしっかりとした拝礼の作法を知りたい方はご覧ください。
神社でのマナー Q&A
神社で写真は撮って良いの?
基本的に神社での写真撮影は禁止されていない限りしても問題ないでしょう。
神社には初宮詣や七五三詣という子供の成長を祝う祭典があります。
この時にせっかくだから記念撮影をしたいという親御さんも多く写真撮影を禁止にしてしまうと悲しむ人もいるので基本的に神社は写真撮影可にしているところが多くなっています。
ただし拝殿の中に入った時は撮影禁止のところが多いですし、場所によっては境内全体や境内の一部で撮影禁止になっているところもあります。
撮影禁止のところは撮影禁止とほぼ貼り出されているので、神社の方針に従って下さい。
お賽銭の金額は決まってるの?
お賽銭の金額は決まっていません。また必ずお賽銭をしなくてはいけないという決まりもありません。
あくまでも気持ちの問題です。
1円も1000円でも100円でも、その時に払える金額で問題ありません。
また必ずしもお金で無ければいけないという決まりもありません。
たまにお酒を置いていく人もいます。ただしカラスが多い地域では、食べ物は置いていかないように書いてあるところもあります。
境内で座っても良いの?
椅子のあるところでは座っても構いませんが階段や参道で座るのは作法として大きな間違いです。
外国人を中心に観光スポット化した神社では階段で座って記念写真を撮影している人もいますが、これは明らかにおかしな行為です。
勇気を出して注意するようにしましょう。
特に正中で座り込むことは絶対にしないようにしましょう。
大切なのは神様へ尊敬の念と感謝の念
いろいろと説明してきましたが、参拝で大切なのは神様への尊敬の念と感謝の念です。
いくら正しい参拝の作法を行っても、神様への尊敬の念と感謝の念が無ければ全く意味がありません。
ただ作法をしって正しい拝礼をしようと思いここを見ている方なら問題ないでしょう。
ご利益があるように心から願っています。